Have the courage to change, and the patience to forge ahead.
今この新聞を開き、このコーナーを読んでおられる方は、「断ちきる勇気 続ける根気」というこの言葉を読んで、どう感じられたでしょうか?
断ちきるのか続けるのか、どっちなんだと思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は、この相反する言葉の共通点は"決断すること"だと思いました。断ちきるにしろ続けるにしろ、場合によっては相当の覚悟を要することもあります。
例えば、何か習いごとなどを、趣味程度で済ますのか、続けてさらに上を目指すのか。
何をやめて何を続けるか、仕事、趣味、人間関係など色々あると思います。きっと悩まれることでしょう。長く続けてきたことを断ちきるには相当な勇気が必要です。しかし今まで続けたことをやめたとしても、そこで無になってしまう訳ではありません。
そこまで続けた過程そのものも、大切な経験なのではないでしょうか。その中で経験した出来事やアイデアが今後の人生での土台となり、新しいことに取り組んだ時に生かされてくるはずです。"続けた"ことそのものも、自信の一つになると思います。
年の瀬を迎える大きな節目のときです。大掃除と一緒に、身の回りの事を振り返ってみてはいかがでしょうか。
阿弥陀如来がおさとりを開き、極楽浄土という仏国土を開かれる前、かつて法蔵菩薩であった時に、仏となるための48の願いを起こす過程で、5劫という無限に近い時間を費やされました。また法然上人は浄土宗を開く前に約7千巻と言われる一切経を5回も読み返し、私たちが救われる道を探してくださいました。
どちらも長い時間をかけ、考えぬき悩みぬいた後に取捨選択という決断をしたからこそ、極楽浄土の世界があり、また浄土宗の教えがあるのです。
このことを私達の生活に当てはめてみると、やり始めたらまず納得のいくまで続け、それからまだ続けるか、断ちきるかを判断しなさいということなのかもしれません。
そして、どちらを選択するにしても大事なことがあります。それは自分の心や体を酷使しすぎないようにすること、また周りの方を困らせていないかなど、人の心に思いをはせることです。
この2つのことに注意していただきながら、「断ちきる勇気 続ける根気」決断してみてはいかがでしょう。
さて、あなたならどうしますか?
(東京都北区・善光寺副住職 小野静法) |