
さあ今年もよく生きよう。一年の計は元旦にありというように、正月に自らの進むべき方向や目標、ビジョンを明確にすることは、よりよく生きるためには、とても大切なことだと思う。
私は現在、心理カウンセラーの仕事もさせていただいている。これまで多くの、とくに若い男女の抱える問題と関わってきた。
そこで感じたことなのだが、問題を抱える多くの人には、共通項のあることに気づいたのである。それは、自分自身の将来に希望が持てないということ、つまりビジョンが無いのである。
かりにあったとしても漠然としたものや、本当に自分が望んでいることなのか分からないもの、あるいは、本人の現状とあまりにもかけ離れた理想のようなものであったりする。
ビジョンとは例えるなら、絵に描いた餅である。この餅を手に入れるためにまずすべきこと、それはビジョンの明確化である。つまり、この餅の色や形、種類やその味わいに至るまで具体的に思い描く。そして本当に欲しいのかどうかを確認する。実はこれが最も大切なことである。
ビジョンが明確になれば、それを手に入れるために何をすればよいのかが自然に明らかになる。また、途中で起こる様々な障害や失敗は、努力の方法や手段を変えるチャンスとなるのである。そして、これまでの固定化された観念や、自らを縛る世界から解放されて、自らの選択によって人生を創造するというプロセスが始まるのである。
よりよく生きるとは、自らの人生にとってより望ましい具体的な状況を目指しつつ、創造的に生きていくことにほかならない。同時にその望ましい状況=ビジョンは、周囲の人々にとっても望ましいことであらねばならない。
人間は、ひとりでは生きていくことは出来ない。すべて、人と人との関わり合いのなかで生きているのである。他者とともにビジョンを分かちあい、支え合いながら、よろこびに満ちた人生を送ることが、よりよく生きることであり、共生(ともいき)の人生ではないだろうか。
さあ今年も、よく生きよう。

(滋賀県甲賀町・法蔵院 畦 昌彦)
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